編み機交流会での忘れられない話①

先日の大阪でのリアル交流会の帰り道、ずっと生徒さんとの話を道中思い出して考えていました。
なんだか頭から離れず、早くブログに書きたいと思っていた話がいくつかあります。

まず最初はTさんのお話し。

幼稚園の頃に作った巾着

Tさんには娘さんがいらっしゃいます。

娘さんが幼稚園に通っていた頃、Tさんは手作りの巾着を作ってあげたそうです。

名前は刺繍ワッペンを一文字ずつ貼り付けて。

「おとかる巾着」

Tさんが作った「おとかる巾着」

それから長い年月が流れました。

娘さんは大人になり、社会人になってもその巾着を使い続けていたそうです。

あまりにも長く使ったため、貼ってあった文字はいくつか取れてしまい、「お・と・か・る」の4文字だけが残った状態になっていました。

会社ではその巾着を見た同僚たちから、

「おとかる巾着」

と呼ばれ、みんなからも愛され、親しまれていたそうです。

「これからもずっと使いたい」

さらに新作も追加で作ってあげたそう、売り物?!

ある日娘さんはTさんに、

「これ、文字取れてしまったから直してほしい」

とお願いし、その時初めてTさんは娘さんが巾着を大人になった今でも愛用してくれている事、同世代の人たちからも親しまれている事を知りました。

「えーそーなん!?もちろん直したる直したる!!」

と、嬉しくて二つ返事で直してあげたそうです。

さらに新しい巾着まで作ってあげたのだそう。

手作りは生きる力

この話を聞いて思い出したことがあります。

娘が通っていたシュタイナー系の幼稚園で、手仕事を教えていた先生のお話です。

先生にも娘さんがいらっしゃって、娘さんが小さい頃から、手作りのお人形やおもちゃをたくさん作ってあげていたそうです。

娘さんが成人してからふと、

「お母さんが作った手作りのもの、どう思ってた?」

と娘さんに聞いたところ、

「お母さんが作ってくれたものは、私の生きる力だった」

と答えたそうです。

「お母さんが作ってくれたものを思い出すと、体の中心がじわっと温かくなる」

そう言ってくれたそうです。

昔も記事に書いたけど、私はこの言葉がずっと忘れられません。

お守りのような存在

きっとTさんの娘さんにとっても、この巾着は単なる持ち物ではなかったのだと思います。

長く使い続けていたのは、もちろんデザインの可愛さや使い勝手の良さもあったと思いますが、それ以上に、お母さんとのつながりを感じられる大切な存在だったのではないでしょうか。

困ったとき、頑張りたいとき、何気ない毎日の中で。

その巾着を見るたびに、お母さんの存在を感じていたと思いますし、彼女にとってお守りのような存在だったのではないかと思います。

「今」はもう二度とない

生徒さんから娘にいただいた、編みぐるみのパンダちゃんにお洋服を作ってあげる娘

私が編み機をジャージャーやっていると、娘に

「私の服も作って!」

と言われることがあります。

でも子供の服より仕事仕事、となってしまい、結局ほとんど作ってあげられていません。

交流会でこの「おとかる巾着」の話を聞いたとき、改めて大反省でした。
その場で生徒さんからも、

「娘さんに作ったげて!」

と声を揃えて言われました。

分かっているのに、やれていない。。
一体何のためにこの仕事してるんだ?!と考えざるを得ませんでした。

ついこの間も、娘が「こんな服を作って欲しい」と書いたラフ画をポイと捨てた私。
もう半年も前に描いた絵、覚えてないし、作る時間もないからと。
バカバカ!

もう二度と戻ってこない子供時代。

家に帰って、娘の顔を見るなり「一番好きなキャラクター何?」と速攻で聞きました。
結構シンプルなキャラでホッ!

作ったるでぃ!(ここで公約)

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