今回はカーディングして綺麗になった原毛に染色する工程。糸になる前にワタの状態で色をつけて後で色の配合を楽しむ予定です。
そして今回は先生をお呼びしました!
私の後輩兼元シェアハウスパートナーでもある、染色会社のビーカー室で色出し担当しているAKちゃん。彼女は大学院まで行って染織の勉強もみっちりしている繊維女子で、化学式もしっかり分かってるから頼もしい。
5年間も一緒に住んでいたから私の扱いにも慣れていて、いつも漏れてるところをしっかりがっちりフォローしてくれるので助かります、よろしく。
草木染とは
草木染とは化学的な染料を使わずに草木から染料を抽出して染める方法です。自然な色合いを楽しめますが、化学染料と違って鮮やかな色が出にくく、色落ちもしやすいです。
なので一般的に、市場に出ている製品はほとんど化学染料が使われています。
草木染めも、抽出した染料だけでは発色も色の定着も低いので、媒染材(ばいせんざい)という金属を原料にした剤を使って発色、色止めしていきます。金属媒染の代わりに化学的な助剤を使うこともできます。
草木染に正解はない
草木染に関して疑問質問がたまりにたまっていたのでAK先生に聞きまくった。すると先生は、
「例えば、桜の枝染めってあるじゃないですか~、あれってピンクがでると思うんですけど桜が咲いた後の枝はもうピンクが出ないんですよね。染料となる物質が花に移っちゃって。だから同じ木でも時期によって出る色が違うんですよね。」
媒染や染色温度に関しても、
「媒染剤の役割は染料が入る席を空けて、染着量の増加を手助けするのと、染着後の繊維と染料の結合を手助けする事。それを先にやるか、後にやるか、何度で何分やるか、、、これはもうやってみるしかないじゃないですかねぇ。」
どの繊維素材とどの金属を合わせるか、どういう状態の植物なのか、どういう水質で室温なのか、組み合わせがありすぎて、もう正解なんかないんじゃないか、という事なのである。
そう、そもそも私がどうして疑問質問がいっぱいになったかというと、染色の本によって書いている事がバラバラだからなのである。
なるほどー!奥が深い事、そして正解はない、という事が良く分かった。ポイントはおさえつつ私流のやり方でいきましょー!
原毛を染める
メタセコイア×アルミ媒染
前回娘のカバン用に綿帆布を染めたが綺麗なピンクが出なかった。
ヤシャブシという同じような染料になる実があるが、これは落ちてからではなくまだ木になっている青いうちに採らないと濃く染まらないらしい。
そういう事もあって綺麗な色が出なかったのだろうか?
前回は糸の半量だったが、今回は1:1以上の割合で染めた
メタセコイア 230g
原毛 160g
浴比(染・媒染ともに) 1:50
アルミ媒染(先) 5%
八朔×アルミ媒染
家で食べた八朔の皮。お風呂用に長い間乾燥させたものを使用した。
八朔の皮 160g
原毛 160g
浴比(染・媒染ともに) 1:50
アルミ媒染(先) 5%