少し前の事だが、娘の通う幼稚園で園長先生による教育講座が行われた。
内容は4つの気質について。
気質とは?
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シュタイナー教育では、気質は人間が生まれながらに持っている個性と親からの遺伝との混合によって作られる、としています。
大人は、全ての気質をバランスよく併せ持つことが理想的とされていますが、子供の場合は元々生まれ持った気質が色濃くでます。
なぜ家の子はこうなんだろう?とか、なぜ兄弟なのにこんなに違うのだろう?
と思う事があると思いますが、もともと持っている気質が違う、気質が濃く出ている時期だ、などと考える事もできます。
そして育てていく上でも気質を均一にすることが重要なのではなく、発展しつつある気質を正しい軌道に乗せる事が大切であるとしています。
その気質に合った対応をするという事が大事だそうで、子供が落ち着きがなかったらその子の気質に合った手遊びをする、など幼稚園でも様々な工夫がされているそうです。
4つの気質
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4つの気質の特徴を簡単に書き出してみます。あなたはどれに当てはまりますか?
火・・胆汁質(たんじゅうしつ)
・愛憎が激しく怒りやすい感激家
・とても誠実、間違ったことが大嫌い
・問題を曖昧にせず、結果を出したがる
・決断力が高くリーダー向き
・他人にも権力的な態度で臨み、他人への評価も厳しい
・筋肉質で体格がいい
風・・多血質
・何にでも興味がある
・社交的
・朗らかでユーモアがある
・心配事は好きではない
・ノリがいいけど飽きやすい
・ひとつのところにじっとしていられない
・徹底的に突き詰めたり持続力が必要な事が苦手
水・・粘液質
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・ゆったりマイペース
・いつも穏やかで平和を好む
・休むこと、食べること、寝ることが最優先
・好き嫌いを出さず、いつも冷静
・好きな事やひとつのことをずっとしていられる
・ぼーっとしてい鈍重な印象
・慎重な判断でバカげたことなどは滅多にしない
・幼いときまるまるとしている、大人になっても立派な体格が多い
土・・憂鬱質
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・冷静で内向的
・言葉遣いもゆっくり、とても慎重
・内に深い世界を持っている。
・几帳面で整理整頓をする
・自分に対してとても客観的で厳しい
・感情が表面に現れにくい
・傷つきやすい
いかがでしたか?これだけだと分かりにくいかもしれませんが、参考までに・・詳しく知りたい方は本もあります。
ちなみに、集団で子育てする場合、相対する気質の子供同士をくっつけるより、同じ気質の子を傍に置く方が上手くいくそうです。
例えば憂鬱質の子供の周りに愉快な子供を集めても、周りと自分のギャップにますます落ち込んでいってしまいます。同じ憂鬱質の子供を傍に置けば、他人の痛みが分かり同情が出来、人やものを慰めることが得意な気質の者同士、一緒に悩み、慰め合って自分たち自ら「大丈夫!」と導き出す事が出来るようになります。
他人のふり見て我がふり直せではないですが、相手の行動を見て似ている自分の行動を客観視する効果もあるのかもしれません。
自分と子供の関係性
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かく言う私も文章で4つの気質について読んだ時は、自分も娘もどれにも当てはまるような気がして気質を特定できなかったのですが、園長先生が園児たちの気質に関するユーモアあるエピソードを沢山紹介してくれる中で、自分は「粘液質」で娘は「憂鬱質」だとハッキリ分かりました。
担任の先生にも一応確認したら、同じ意見。
ちなみに年齢毎に強く出る気質というのがあって、幼児期は皆「多血質」の気質が色濃く出やすい時期だそうです。多血質の子供のお母さんは大変ですね・・
園長先生本人は「胆汁質」で母親は「多血質」だそうで、「多血質の人間はたいがい合わないが、自分の母親は天敵だった」と話していました。だからなるべく距離を置く、と。
粘液質と憂鬱質は隣り合っている、似ている関係性なのでちょっとほっとしました。
でも自分の娘がなぜこういう感じなのだろう?と思っていた謎が、あ~憂鬱質だからだったのか~と思えて安心した部分もありました。
上手にこのカテゴリ分けを使えるといいですね。
手仕事教室にて
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その後、手仕事講座が園で開かれ参加した時の話。
その日は皆で手織りをしていましたが、参加されているお母さんの一人が「私胆汁質なので最後までやりたいけどもう出来ない~、ここまでにします」と途中で終わりにされた。
私はこの作業が永遠に出来る人間なのでちょっと驚いたが、先生も「そうそう、こういう作業は胆汁質とか多血とか苦手よね~、粘液質がぴったりなのよ」と続けた。
私はそこでハッとした。
そういうことかーー!!
違う気質への憧れ
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昔、私は仕事で一日中一人でじーっとパソコンに向かって編み図を書いて、機械で試し編みをして、の繰り返しを何年も続けていた。
それを見て、同じ業務にあたる先輩が「俺にはそれは出来ない、よく出来るね~」と言われた。
そんなもんかい?ぐらいだったけど、私は粘液質だから平気なんだ。
それに私は逆にその先輩を尊敬していたし、他にも自分ではああはなれない、と半分諦めの念で尊敬してきた人々を思い出してみると皆、多血質の人ばっかりだった。
私は自分にない気質の人に憧れて、比べて自分はなんて駄目なんだと思ってきたことが分かった。
なーんだ、自分が駄目じゃなくて気質が違うからなれるわけがないんだ。
それにこの気質だからこの仕事が好きになり、この仕事を平気で出来るんだ、という自己肯定の気持ちも生まれた。
なんだか心が軽くなった。
家族の気質を受け入れる
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さらにそのお母さんは長子と次子で気質が違い、長子との気質が合わず困っているような話をされていた。
すると先生は「そうなのよー家も長女が私の天敵でさ、でも私がこんなかんじでのんびりしてるから長女みたいにハッパかけてくれる存在も大事なのよねー。だから苦手と思わずに、今の自分に必要な存在として自分の元にそういう気質で生まれてきてくれたと思うといいよー」と話していた。
なんといいお話。
ちなみに先生の長女は小さい頃は憂鬱質だったが、大人になって多血に変わったらしい。(ちょっとどの気質だったかうるおぼえですが)
そんな事もあるんだ!不思議・・
気質を知ることで、少し子育てや自分の助けになればいいなと思いました。