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砂場問題を考える

やりたい放題な砂場

やりたい放題だぜ!な砂場

大垣城のフリマに行った時、もう一つ出来事があった。しつこいが子供の話。
長くなっちゃうけど、どうしても書いておきたい!

この公園には滅多に来ないが一番好きな場所がある。それはお砂場。お砂場の隣には噴水があり、お砂場道具も自由に借りられるのでお水を汲んではお砂場に持っていって色んな道具で遊べるという子供にとっては最高の遊び場だ。ダムを作ったり、山を作ったり、型遊びをしたり、とにかく自由に遊んでいる。

対する大人にとっては危険地帯でもある。ドロドロになるのは目に見えている。そして子供のはまり方が半端ない。帰ろうと言っても聞こえていない。次元の違う集中力をみせる子供もいる。さらにこの公園には駐車場がない。だから車ですぐお着換えが出来る状態にない場合も多いだろう。

そこで娘を遊ばせていると3人兄弟と父母の家族がやってきた。最初からお母さんは子供たちを叱りとばしている。
「そんな所で遊ばない!こっちの乾いたところで遊んで!」「服が汚れるでしょっ!」「お水を取りにいっちゃ駄目!」「(砂)山の上に登らない!汚い!」「〇〇くん(弟)が使ってるでしょ!とらない!」動く度に、その眉間にシワを寄せて腕をくんで仁王立ちしているオニババ(に私には見える)に指示を受けている。5、6歳の一番上のお兄ちゃんは静かに息をひそめてひとつの場所でじっと遊んでいる、1歳前後の一番下の子はお母さんの傍でおとなしくしていた。真ん中の子が一番かわいそうであっちこっちと動きたいのにしかりつけられ行動を制限され、しまいにはどうしたらいいか分からず、泣き出してしまった!お兄ちゃんがそっとここで遊べばいいよと誘っていたが、違う事がしたいらしく困っていた。

人の育児に首を突っ込むものでもないし、2歳の一人娘しかいない育児ペーペーの私が言うのもなんだが、あんた何様なんだ!と言いたくなる。小さな人間に対する配慮も尊重も何もないではないか!よく見る光景だが極めてひどいと思った。子供泣かせてどーする。

たまたま着替えを持ってないとか、3人もいて大変とか色々状況はあるし、私はその断片の景色だけしか切り取って見てないので、そのお家の教育方法に言及したいという訳ではないのだが一つ言える事は、そのお砂場遊びは「遊び」じゃないですよ、「学び」ですよ!と言いたい。

子供と大人は違う生物である。

どんなに顔が似ていても、同じ場所にいても、行動は違う

あなたは何の為に生きていますか?
と聞かれたら大人のみなさん、「家族を養うため」「自分の夢を叶えるため」とか答えますよね?生きていくために仕事をする、健康的な生活を送るために掃除をする、料理をする、心を輝かす為に目標を設定して進む。すべてが上手く周って快適に生活できるように効率重視で日々頑張っています。

対して子供は何の為に生きているでしょうか?
子供は「大人になる為」に生きています。

体を大きくして、様々な能力を敏感期に獲得し、沢山の事を経験して、立派な一人前の大人になる為に生きています。大人たちも早く大きくなって、自分たちの手助けをして欲しいと思ってきました。

だから、彼らは遊びます。ありとあらゆる経験をして、手や体を動かしてより多くの事を吸収し早く大人になりたいのです。そしてその湧き上がるような意欲は大人が止められるようなものではありません。ご飯を食べれば勝手に体が大きくなるように、私たちにもそういうプログラムがインプットされて出てきたのです。だから駄目!と言ったってそのやりたい!楽しい!何回もやりたい!という気持ちは本人が制御できるようなものではありません。
子供の遊びは大人から見れば遊びに見えますが、大人になるための膨大な課題を粛々とこなしているだけなのです。大人は仕事を、ちょっと休憩~!とかいってコーヒーをすすって中断したり、やめたりしますが、子供にそんな余裕はありません。起きているすべての瞬間を学習に費やしているのです。

人間は子供と大人が似ています。サイズが違う、同じ人間だ。とみんなは思っています。
でも中身は別物です、効率を求める大人、大人にとっては価値のない事をしたがる子供。
オタマジャクシとカエルや、イモムシと蝶くらい形が違うなら、お互いに「あ~俺ら違う生き物だからしょーがないよねー」と和解できるところですが、人間は勘違いしたままなのです。

そう、子供と大人はイコールではありません!違う生き物なのです。
だからその気持ちはお互い理解できません。私たちはいつから大人になって子供が理解できなくなるんでしょうかね?

なぜ人間の赤ちゃんは何にも出来ないのか

どうして一人で生きていけない状態で出てきちゃったの?

もうちょっと話させてください。

私は娘が産まれたばかりの時に24時間トイレに行く暇もないほど手がかかる娘に対し、「なんでこんなに何も出来ない状況で生まれてくるのか?」が疑問でした。だって危ないじゃないですか、ずっと赤ちゃん抱っこしてないといけないなんて。しかもこんな長い間。哺乳類の中の人間ってそんな強い立場じゃないんじゃないの?

しかしある本に書いてありましたよ。

多くの生物は本能と知能を持ち合わせている。知能は産まれてからつけていくもの、本能はインプットされてるプログラムだと思ってください。

虫は高度な本能をプログラムされて産まれてきます。虫の赤ちゃんは産まれてから誰に教わらなくても自分一人で生きていく術を身につけています。虫は子育てをしなくても繁栄できる生き物なのです、そう考えるとすごいですよね!

でも環境の変化には弱い。例えば、夜になると虫が灯りの周りに集まってきます。あれは灯りを月だと思って自分の進行方向を定めているからです。「夜に明るいのは月」とインプットされている為、電気や火の存在があるという環境の変化に対応できないのです。

対して私たち哺乳類は何も知らない状態で生まれてきます。乳を飲むこと以外は教えてもらわないとできません。狩の仕方も泳ぎ方も飛び方も知りません。でも後から知識として学ぶ事で環境の変化に対応できるようになっていきます。どんな形の獲物でも、どんな景色の場所でも、どんな高さでも同じように対応できるように産まれてから沢山のパターンを学習する事で、今この状況で生き抜く力をつけていくのです。

安全基地になる為の親でありたい

娘にはこんな重症を負わせたくない

ここで親の役割とは何かを改めて考えた時に動物を見るとよくわかります。
子供は何も分かりません。しかし、ありとあらゆるパターンを失敗と成功を繰り返し、必死に学んでいくのが彼らの仕事でもあります。そこは大変な危険が隣り合わせでもあります。
少し目を離せば他の動物に捕食されたり、落下して命を落としたりします。

だから動物の親にとっての仕事は、安全な環境下で子供を遊ばせる事でもあります。
親が保護してくれていれば危険は回避され、失敗したからといって命を落とすことはありません。しかし独り立ちすれば周りは危険だらけです。何が危険で何が危険でないかを安全な環境にいるうちに、しこたま遊んで失敗するという経験が本当に大事なのです。

すべては自己責任

ビレイヤーを選ぶのはクライマー

話は変わりますが、私が山岳会の中で繰り返し教わった事があります。
それは「山で起こった事はすべて自己責任」という事です。

例えばロープクライミング。落ちた時の為にロープで安全を確保してくれる人の事をビレイヤーと言いますが、登る時にはそのビレイヤーと組んで登ります。
本当にビレイヤーというのは大事で、究極のトライをする時なんかはビレイヤーの技術も相当大事になります。正に命を預けている存在です。

だからクライマーの自分が落ちて怪我をした時に、ビレイヤーに落ち度があった場合、ビレイヤーを責めたくなります。なんでちゃんと確保してくれなかったのか!って。
でも落ちたのは自分です、そのビレイヤーを選んだのも自分です、そのルートを選んだのも、クライミングを始めたのも自分です。すべて誘われたからやったんだ、といっても仕方がありません。怪我をしたのは自分です。

尊敬するリーダーと一緒に雪山に行って、そのリーダーが天候の判断を間違えて遭難した。凍傷になって体の一部を欠損した。悪いのはリーダー?
いえいえ、そのリーダーを選んだのは自分、雪山に行くって決めたのも自分です。

自分の身は自分で守る、すべてが自己責任。後でどうこう言ったって仕方ありません。

全部自分のせいと思っておけば怒る気持ちも減るが、自分を責めてはいけない。雪山と違って死なないから、失敗したって明るくいればいいのさ。

私は子育てしてる時にいつもこれを思ってます。

ご飯前にお菓子を食べたいと泣きわめいている、買い置きしたのは自分、お菓子があると娘にバレるところに置いたのも自分。いつだってお菓子食べたい生き物だと分かっているのに。

くそ忙しい時に子供がコップの入ったお盆を持って歩きたいと言って絨毯の上こぼした、子供にとって魅力的なものを見られたのも自分。こぼして困る絨毯をひいてるのも自分。こぼすの分かってるのに一人で持たせたもの自分。

マジで!?今この状況で!?と思う、予測が難しい状況や展開があって落とし穴だらけだが、日ごろ予測して対策しておけば回避できたりショックを和らげたりする事もできる。

何も知らない子供に罪はない。というか違う生き物なんだもの、家が綺麗とか服が汚れたとかは彼らの問題ではないんだもの。親の環境に適応させようとしてるだけだもの、しょーがない。ハイハイ、全部自分が悪うござーますよーと思うようにしている(がしょっちゅう怒ってますよ、自己嫌悪ですよ。ただ、その怒りにつながるくらい余裕がない状況を作っているのも自分だったりする)。
だって安全基地を作るのが親の役割なんだもの、子供が経験を積む為に環境を用意するもが親の役割なんだから、そこで失敗する子供を叱るのはおかしい。失敗させる経験を取り上げるのはもっとおかしい!失敗するのは子供の大事な権利だ。

という訳で、子供を公園に連れてくるなら汚れるのは当たり前に出来る予測で、外出したら公園によるかもしれないくらいの予測は日々しておいた方がいいのではないかと思う。そこで子供の今しかできない大事な学びの機会を失うのである。塾を一回休むよりもっと損だ。

でも現実問題三人分の着替えは大変だ。私はいつも着替えとか色々デイパックに入れて持ち歩いてるけどお弁当を入れたらすぐパンパンになる。それが三倍か、、、うーんオニババって言ってごめんなさい!

砂場に防水防汚対応のツナギとかを寄付してあげたくなった。

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