協生農法・麦わら農園のモリテツさん

先日さえさんと小雪ちゃんが来ている間に、同じパーマカルチャー仲間であるモリテツさんのところに行ってきました。

森を哲学する!?モリテツさんの協生農法

ある日いつもの様に仕事をしながらパーマカルチャー研究所のPodcastを聞いているとモリテツさんがゲストで出ていました。

そこで紹介されていた、モリテツさんの協生農法の話がすごーく分かりやすくて面白かった!

私が理解したその内容を簡潔にいうと、

協生農法とは「その場所に適した野菜や果樹を最小限の手助けで育てる農法」で、多品種の種を蒔く事によって食物連鎖を活性化させて、沢山の生き物(スタッフ)を呼び寄せる事によって、収穫量や収穫のスピードもアップさせることができる、そんな農法なのかなと思います。
※詳しい情報は記事下にリンクをまとめてあります。正しく知りたい方はそちらから。

スタッフは自然の生き物たち、人間はなるべく手出しをしない、、つまり手がかからない農法!モリテツさんはこの農法を知って、耕作放棄地と協生農法の相性が抜群ではないかと考え、周りからは無謀とみられたチャレンジを続け、今では全国から見学者が訪れる協生農法の畑を作りあげました。

今もはや耕作放棄地になりつつある私の自然菜園。これこそが私にぴったりの農法なのでは!?と今更仲間のやってるすごい事に気づき、たまたま同じ仲間が来たタイミングと重なり、勢いでモリテツさんのいる三重県の名張市まで行くことになりました。

麦わら農園にて

お宝探しみたいな畑だ!

名張と言えばクラッククライミングの名所。私のイメージでは柱状節理のある山のイメージでしたが、モリテツさんの麦わら農園は広い田んぼの広がるのどかな田舎の風景。

もともと田んぼだった所に、果樹がにょきにょき生えて、ほんとにいるわいるわ色んな野菜。

見て分かるものもあれば、なんじゃこりゃー?という様なものも、とにかくあちこちにちりばめられていて宝探しみたいで面白かった。
道は一応あるけど、土が出ているところはなく、びっしり草、または野菜、または木って感じ。
少し湿地になっている部分も残されていて、地形の多様性もあった。

協生農法、3・3・4のお約束

種まきも、ひとつひとつ丁寧に、ではなく、適当なところにバラバラバラ~。間引き?しません。大根はね、葉っぱが上手いんですよ、はっはっはー

みないな調子。

しかも3・3・4の法則で3は人間の分、3はスタッフの虫や動物が食べる分、4は種用。

という配分なので、この畑の3割しか人間は食べないお約束。

「それでもうちの家族が食べるには十分。それに収量は毎年どんどん増えていっています。」

たしかに一番種の割合が多いから、どんどん増えていく仕組みなんだ!

それに果樹を植えていて高さを生かして空間を上手に使っているから、野菜だけ育てている畑よりもずっと収量は多い。

そして、雑草より野菜を多い状態に保てれば、自然と食べられる畑になっていくという。

しかも、モリテツさんは時期によって違うけど、まあ平均して週一程度しか畑での作業はしていないという。

こ、これなら私にも出来るのでは!!

化学肥料風味のニラを食べる

一番印象的だったのはニラの味。農園に生えているニラをその場で食べさせてもらった。
そこまで辛くもなく美味しい。

次に場所を変えて家の前にある、小さなお庭の人の為に見本になる様にと作った、ミニ協生農園のニラ。実はその1,2m隣にはモリテツさんのお父さんがされている慣行農法をしている畑があり、そこで使用する化学肥料が微量だがミニ農園の方にも流れてきている。

そこのニラを食べた時、口に入れた瞬間なんかモワ~っと嫌な感じが広がった。全然違う味とかではなく、少しモワ~があるなという程度ではあるが、しかしハッキリと分かった。

「ほんの微量、化学肥料の成分がこちらの協生農園の土にもまじっている事が確認されました。それによっても味が違いますよね?多分比べないと分からない程度ですが、確実に違いはあります。でも、今普通に作られている野菜は、この化学肥料を直に畑にまいているわけですから・・」

もう、爆弾投下している様に感じてしまった。ショーッック!

初めて化学肥料の味?を味わいました、本当に貴重な経験をさせてもらいました。

まだ慣行農法を続けるの?

帰りの車の中、最後にご馳走になったムクナ茶効果で運転だいじょぶやろか?とか楽しく雑談を交わしていると、一緒に行っていた元夫が「畑っていうより、なんか園芸みたいな感じだったなー」と珍しくコメントし出した。

今うちの畑は半分私が自然農、半分を元夫が慣行農法でやっている。
農薬は蒔かないが、化学肥料は使っている。

今日連れ出したのも、その化学肥料を使うのをやめてほしいし、もっと自然に寄り添う思考にならないかなーとひそかに思っていたからだ。

「農薬使わずに、化学肥料だけあげてたって、俺、太らせて虫に食べやすくして、虫を呼んでたってこと!?」と笑いながらモリテツさんとも話していたし、あのニラの味も食べたし、ついに思考の切り替えが!?と思い、期待大で聞いてみた。

「ねぇねぇ協生農法やってみたいって思った?」

「いや、思わない」

「えっ!なんで!!!!?」

「だって俺、雑草生えてるのが嫌なんだもん」

「はぁ?」

向き・不向き

「俺、ああいう畑にするんだったら畑やらない。お父さんの畑の方がいいもん。雑草生えてたら気になって全部抜きたくなってしまう。それは俺もどうにもできん、そういう性分だもん、俺にはやれって言われてもできない」

がーーん

と一瞬なったが、うん、、、確かにこの人はそうだな。とも思った。

逆に私はきっちりかっちりやれって言われても出来ない。

だから、モリテツさんのところに来たんだもん。
極限まで手抜きして出来る畑を探していた私。

農法うんぬんより、自分に合わないと、長く続けていく事なんて出来ないんだなぁとしみじみ思ったのです。

オーガニックトッポ

まだまだ圧倒的に元々の慣行畑の方が収量は多い

しかし、あのニラを食べてもそう思うなんて、こんな人いるんだ(元夫だけど)
そして、よくこの私と住んでいるな・・・と改めて元夫のストレスを垣間見てしまった気がした。

正しいってないんだ、色んな人がいるんだな、とまたこの狭い車内にも多様性がある事を実感した。

そんな私の自然推しな態度を負い目に感じていたのか、元夫が休憩中にトッポを食べていたので「ちょーだい」と言ったら「これはオーガニックトッポじゃないから嫌だ」と言ってくれなかった。

さえさんたちには笑われたけど、元夫の「都合のいい態度はヤメロ」という暗黙の抵抗も感じた。結局みんなで食べたけど。

でも最後には

「でも果樹は植えてもいいかな」

とつぶやいてくれた。

そういう訳で果樹からスタートします、モリテツさん!
これが我が家の名張に行った小さな成果です。

自然農法との違い

まだ続くその後の考察。

幼稚園で月1で開催される自然農講座を受けている私。

自然農とか自然栽培、自然農法とか色々あるが川口由一さんの自然農だ。

先生に協生農法見てきたよ!と説明し、色々な話をしていて最終的に私が分かった事は、

自然農は自分で選んだ野菜を育てる農法

協生農法は、自然が選ぶ野菜を食べる農法

こんなところではないだろうか。

自分で食べたい時に食べたい野菜が育つように手を貸すのか、そこにある環境に合う野菜を探して任せるのか。

どっちがいいとかじゃなくて、そもそもが違う!と納得。

それでも私の頭にあるのは、「上手く組み合わせて楽に収量をあげよう」というもくろみなのである。

やっぱり、、全然わかってない?

モリテツさんのブログ
「自然と暮らそう麦わら日和」

モリテツさんの出演しているPodcast(第60回・61回)
「自給自足でセミリタラジオ」


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