羊毛のカーディング

洗いが終わったウールは、糸にする前に染める事にしました。
ただ、このままだとまだ汚れがひどいので一度先にカーディングしてから染める事にしました。

カーディングとは

表面に櫛のついた取手付きの板をカーダーといいます。
このカーダーで羊毛を何度も何度も梳いていき、繊維を整える作業の事をいいます。

カーダーにも色々種類があり、細い繊維や綿を紡ぐものと、太い繊維を紡ぐものでは針の太さが違ったり、形も使用用途も違うものもあります。

今回使うカーダーは両手に持つので2つでワンセットです。

針がくの字に曲がっているのが特徴です。
いつかカーダーも手作りしたいけど、このくの字の針を作るのが難関だと思う。

カーディングのやり方

持ち方が違うけど、Iちゃんは自分でやり方を研究中。

利き手じゃない方のカーダーに羊毛をひっかけながらのせていき、利き手のカーダーで梳きながら羊毛を移していきます。それを何度か繰り返しながらゴミを落とし、繊維を整えて綺麗にしていきます。

半円を描くように手を動かすのがコツなのですが、それだけ伝えて後はIちゃんの好きな様にやってもらいました。

とてもやりにくそうにしていたけど、、それ以外のコツも持ち合わせておらず適格なアドバイスもできず、、、

ものすごい量のゴミというか塵が出た。外でやるのはもちろんだけど、汚れてもいいひざ掛けが必要だった!ごめん~

ここからの作業というかものづくり全般においてそうなんだと思うけど、とにかくよく素材や道具を観察して、自分でやり方を模索しながら体が覚えるまでやってみる事が大事だと思う。

カーディングよりもっと難しい糸紡ぎが待っていますし、織りや編みの行程も全部そうなのですが、とにかく最初は必死です。必死にやってもやっても思い通りにいきません。

なんでそういう風に動くのか、なぜ自分の想い通りにいかないのか?自分目線では考えず繊維目線で深く考えていきます。単純作業なのですが、常に考えながらやります。
それをひとつひとつ積み上げていくと、前後の行程の配慮も出来るようになりトータルしてよいもの作りになると思います。

ほぐした後の状態。少しネップが残っているけどゴミ落としがメインだからとりあえずこれでOK

私が生地メーカーで働いていた時は、分業制でしたから、行程毎に違う人がやっています。
手作りの良さは自分ですべての行程が出来る事でもあると思いますし、それを強みにしたもの作りをしていきたいと思っています。

そして最初は大変ですが慣れればあっちゅー間ですもんね、慣れたらそれは作業になっていくかもしれません、というかほぼ瞑想に近くなってきて心地よい時間になります。

早くその境地に達したいなー


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