私はテキスタイルメーカーで働いていた時に毎日毎日布を切っていた。
ちょっと私が思う、布をまっすぐ切る方法を簡単に書いてみる。
ボーダー柄とかチェックとかは、何も考えなくても柄に沿って切ればいいけど、無地とかは難しい。
ハサミが大事
とりあえず洋服とかを作りたいと考えるなら、裁ちバサミを使って欲しい。
適当なハサミは切れ味が悪いので、真っ直ぐ切る以前の問題になる。
本当に切れないやつは、生地がぐちゃぐちゃになったりする。
会社の先輩は生地の中でも、ウールを切るハサミで合繊のものは切らないようにして素材によってハサミを使い分けてた。
もちろん私はそんなことしないので、先輩に自分のハサミを渡すと切れ味が悪いので「違うのないの?」とすぐ言われた。
とにかく、裁ちバサミがなかったら、布専用のハサミにしてほしい。紙などを切るハサミとは分ける。
地の目を見る
裁縫の本とかをみると”地の目に沿って切る”と書いてある。地の目とは、織りや編み方によって、見えてくるラインの事だ。
ラインなんて、無地だからどこにもないっすよ!と思うけど、ものすごーくよく見てみると、糸が隣同士つながっているだろうラインが見えてくると思う、、、こない?
プリントの生地は裏側を見る方が地の目が見やすいです。
うーん説明が難しいな!
まあ同じラインであろうところが見えたら、それがまっすぐになるようにしてみてください。
(これはまた別の記事で書きます!)
もしくは、薄い織物の場合は切りたい箇所の端に少しハサミを入れて、手でビーッと引き裂く!
そうすると完璧な地の目が分かる。でも切った周辺数センチはよれて使えなくなるのでご注意を。ニットはそれは出来ません。
そして、アイロンで整えて。と書いてある。でも整わないものもある。
めっちゃ斜めになってるものは「斜行(しゃこう)」と言われて、市場に出る前で落とされると思うけど、若干の斜行は出てきちゃう。
これは布を作る段階のエラーなので、アイロンかけても直らなかったり、直った様に見えても洋服にしたら、洋服がゆがんだ!となるので、斜行がひどいものはアイロンで直さずに作った方がいいと思う。
そして、切りたい線が整って真っすぐにできたら、両端に印をつけておく。または、ラインに沿ってチャコでもボールペンでもいいから線を引く!どうせハサミで切っちゃうし。
ハサミの使い方
裁ちばさみの使い方。
ハサミの先を常に机につけながら切る!そうするとハサミがぶれません。
ハサミを閉じる時は下の歯を持ち上げるのではなく、上の歯を下に降ろすかんじ。
そしてハサミの先を印の方に向け、反対の手で生地を浮かないように抑えながら切る。
この時印が端にしかない場合切るのが怖いが、視線を印に向けておく事が大切。
視線がウロウロしてるとまっすぐ切れません。
そして一気に切る事。途中で止まるとガタガタします。
目印がずっとある場合はそれに沿って丁寧にやってくださいね。
ハサミの手入れ
裁ちハサミは落としたら、それで終わりだと思ってください。本当に一気に切れなくなります。
えっ、ワタシ?ご想像通りです、何べんも落としております!ハハ、、涙
ハサミを桐箱に入れているような先輩からは、私はどう思われていたんでしょう。。
なのでとにかく、どうやったら落とさないか?もしくは落としてもいいようにしておく!とか考えてから使い始めるといいかと。私からは、それ以上の事は申し上げれませんが。。
あと、ハサミは自分で研がないでください!
ハサミの研ぎはとても高度な技です、ちゃんと研ぎ屋さんに出した方がいいと思います。
面倒ですが、素人が研いだハサミはもう子供のおもちゃのハサミより切れないと思ってください。